園内ガイド

展示動物紹介  (非公開の施設)

トキ飼育繁殖センター Crested Ibis Breeding Cage

トキ飼育繁殖センターの写真

新潟県佐渡市で飼育されているトキが感染症などにより再絶滅するのを防ぐために、国はトキを分散飼育することを決定しました。 いしかわ動物園では2009年12月にトキ飼育繁殖センターおよび繁殖ケージを整備し、トキの分散飼育および繁殖を始めています。トキ飼育繁殖センターではトキの繁殖ケージ内を監視するモニターをはじめ、 トキを孵化させるフ卵器や、人工育雛のための設備が完備されています。来園者には非公開の施設となっていますが、動物学習センターでトキのライブ映像をご覧いただけます。

トキの分散飼育に関する資料
(PDF:ファイル/1MB)

トキ Nipponia nippon

トキの写真

外国
語の
表記
Japanese Crested Ibis
朱鹭
따오기
分類 ペリカン目 トキ科
分布 中国および日本
保護 国際希少野生動植物種、CITES(附属書Ⅰ)、IUCN(EN)

いしかわ動物園では、2010年1月8日に新潟県の佐渡トキ保護センターから分散飼育を目的として2ペアを受け入れました。 それぞれIペア、Xペアと呼ばれ、2010年より繁殖に成功しています。トキは音や光に敏感で驚きやすいため、公開展示は行っていません。 Xペアは繁殖率が低かったため、2013年よりオスを交換しAUペアとして繁殖に挑戦しています。また、2014年から新たにAWペアを受け入れ、合計3ペアで繁殖しています。

◆ 2016年の繁殖記録 ◆

トキの写真1 トキの写真2

2016年も自然繁殖に挑戦しました。Iペアなどで卵を捨てるトラブルもありましたが、結果的には5羽の雛が親元で巣立ちました。自然育雛で育った雛は野外でも適応力が高いといわれています。いしかわ動物園では2010年の繁殖期からの7年間で、通算50羽のヒナを育てることに成功しています。

■ いしかわ動物園生まれのトキ放鳥  いしかわ動物園で生まれ、佐渡で野生復帰訓練を受けたトキは、2016年6月10日の第14回放鳥で4羽、2016年9月23日の第15回放鳥で4羽が放鳥されています。また、今年は2012年にいしかわ動物園で生まれたトキが、野外で繁殖に成功して雛を巣立たせています。

◆ 2015年の繁殖記録 ◆

トキの写真1 トキの写真2

2015年は環境省の方針により、基本的に人が手を加えずに完全自然繁殖に挑戦しました。すると全てのペアで産卵直後や孵化直前に卵を巣から落とす行動や、抱卵放棄があり、予想以上に苦戦しました。結果的には4羽の雛が巣立ちを迎えましたが、できるだけ自然に近づけるようにと、3羽の雛が自然育雛で育ちました。来年以降は今年の反省点をふまえ、落ち着いて抱卵できるように植栽やケージの広さに手を加えるなど、エンリッチメント向上に努めていきたいと思います。

■ いしかわ動物園生まれのトキ放鳥  いしかわ動物園で生まれ、佐渡で野生復帰訓練を受けたトキは、2015年6月5日の第12回放鳥で2羽が放鳥されました。また、秋に予定されている第13回放鳥に向けて5羽のトキが訓練を受けています。

◆ 2014年の繁殖記録 ◆

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 2014年は昨年までのIペアとAUペアに加え、新たに受け入れたAWペアの3ペアで繁殖に挑みました。全てのペアで自然孵化に成功し(一部人工孵化)、全てのペアが自然育雛にも成功しました。3ペアになったこともあり、 孵化数、巣立ち数とも過去最高の孵化数13羽、巣立ち数10羽でした。来年は更に人が関わらずに自然繁殖がうまくいくよう、環境を整えていく予定です。

■ いしかわ動物園生まれのトキ放鳥  いしかわ動物園で生まれ、佐渡で野生復帰訓練を受けたトキは、2014年6月6日の第10回放鳥で4羽、2014年9月26日の第11回放鳥で2羽が放鳥されました。また、過去に放鳥されたいしかわ動物園生まれのトキは、複数のペアを形成し、孵化には至っていないものの産卵が確認されています。

◆ 2013年の繁殖記録 ◆

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 2013年は、石川で4回目の繁殖期となるIペアと、Xペアのオスを入れ替えたAUペアがそれぞれ自然繁殖に挑戦しました。Iペアには昨年同様ヒナを入れて嘴打ち卵を守る作戦を、のべ3回実施し、内1回で成功しています。失敗の原因はヒナを入れるタイミングと、ヒナの鳴き声の強さのようなので、来年以降さらに技術に磨きをかけていきます。一方のAUペアは国内最多タイ記録となる4羽の自然孵化、自然育雛に成功しました。この調子で来年も自然繁殖に成功することを願っています。

■  いしかわ動物園生まれのトキ放鳥
 2013年9月27日の第9回放鳥では、いしかわ動物園生まれのトキ3羽が放鳥されました。また、春にはこれまでに放鳥された石川生まれのトキが自然下で営巣、産卵したことも確認されました。残念ながら野外繁殖は失敗に終わったようですが、来年以降に期待がかかります

◆ 2012年の繁殖記録 ◆

トキの写真1 トキの写真2 トキの写真3

2012年の繁殖記録  トキの繁殖は、自然フ化・自然育雛を原則とすることが環境省の方針ですが、どうしてもフ化の際に親鳥が卵を構い過ぎて壊してしまうことがあります。そこで今年はあらかじめ採卵して人工フ化したヒナを巣に戻すことで、2個目以降の卵を安全にフ化させる試みに挑戦しました。結果は大成功。親鳥はヒナの世話に忙しく、ハシウチの始まった卵を過剰につつくこともなく、無事自然フ化に成功しました。ただ、その後の育雛でうまくいかないこともあり、途中から人工育雛に切り替えたり、一時的に保護して戻したりと、まだまだ完全自然繁殖には成功していません。来年はいろいろな問題を解決して、自然繁殖に挑戦していきたいと思います。

■ いしかわ動物園生まれのトキ放鳥  
 いしかわ動物園で生まれ、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションで野生復帰訓練を受けていたトキが、第6回放鳥(2012年6月8日:1羽)と第7回放鳥(2012年9月28日:5羽)で野生復帰しました。厳しい自然界をたくましく生き延びて、来年の繁殖期で子育てをしてくれることを願っています。

◆ 2011年の繁殖記録 ◆

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佐渡で野生放鳥されたトキのうち、親鳥に育てられた(自然育すうの)トキは、つがいになりやすい傾向があることが分かってきました。 いしかわ動物園では2011年の繁殖期に、人工孵化したトキのヒナを親鳥の巣に戻す自然育すうに挑戦し、4羽の巣立ちに成功しました。 それとは別に人工育すうで5羽が成育し、この年は合計9羽のトキが繁殖しました。

◆ 2010年の繁殖記録 ◆

トキの写真1 トキの写真2 トキの写真3

 トキは一度に4個の卵を産みますが、親鳥に任せておくと2羽程度しか育ちません。鳥類には産卵中に卵が失われると補充産卵する性質があるため、 一度産んだ卵をすべて取り上げ、2回産卵させて合計8個ほどの卵を得ることができます。 2010年はIペアから11個、Xペアから8個を採卵し、それぞれ4羽、合計8羽のヒナが人工繁殖に成功しました。