最新のどうぶつえん日記
手作りシャワー 11月21日
ある日突然、コビトカバの屋外展示場のプールが壊れ、プールに水を溜められなくなりました。コビトカバはカバに比べ、陸生が強いと言われているので、しばらく様子を見ることにしました。数日間は変化が現れませんでしたが、徐々に乾燥で背中の皮膚が荒れてきました。修理工事は時間がかかるとのことだったので、これまで、ほぼ使用してこなかったシャワーを使用することにしました。シャワーを出してみると、ノゾミが最初に浴びてくれました。次に、ヤスコが浴びてくれました。残るはヒカルですが、ヒカルを放飼する展示場にはシャワーが無いので、水道ホースを連結して伸ばし、先にジョーロの口を取り付け、見た目はカッコ悪いですが、手作りシャワーを作りました。ヒカルはなかなか浴びてくれませんでしたが、餌を使って馴らしていくうちに浴びてくれるようになりました。とりあえず、皮膚の乾燥は少し改善することができました。シャワーの使用は、プールの修理が終わるまでのつなぎのつもりでしたが、シャワーを浴びに来たコビトカバが近くで見られることや、流れた水が溜まりヌタ場のようになったことで泥浴びする姿も見られたので、このまま継続しようか考え中です。(小倉 康武)
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アキクサインコの頸静脈 11月21日
小型インコで採血を実施する場合、右頚静脈(首の右側にある血管)から行います。鳥類の頚静脈は、一般的にほとんどの種類で右側が左側よりも太く発達しているからです(写真①②:オカメインコの頚静脈)。アキクサインコのハルが多尿気味だったので、腎臓に異常が無いかを確認するために、採血を行いました。アルコール綿で右頸部の羽毛をかき分け血管を探しますが、中々見つかりません。おかしいな、と思い左頸部を確認してみると、採血に適した太い血管が見つかりました(写真③:アキクサインコの左頚静脈)。検査に明らかな異常が無い為、環境などの見直しを行いながら経過観察としました。アキクサインコの頚静脈は右側よりも左側の方が発達しているのかと思い、他のアキクサインコ2羽の頸部を確認してみると、両側の頚静脈が発達していました。本や資料にも記載は無かったので(あったら是非教えてください)、個体差なのか種差なのか、明らかにしていければと思います。(動物病院 千葉 友章)
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サニーの採血成功! 11月10日
ようやくサニー(アジアゾウ・メス・44歳)の採血に成功しました。(ゾウの場合、耳の裏の血管から採血します)健康管理の1つとして血液検査は重要です。そこで、サニーも採血しようと思いトレーニングを開始し、成功するまで2年8ヶ月かかりました。長かった…。本当に長かったです。以前、キリンの採血に成功した時の手順でトレーニングを進めて、獣医師にも協力してもらい、よし!いける!と思って臨んだ採血初日、サニーは針を刺した瞬間鳴いて離れていきました。その後は、もう大変でした。まず、トレーニングに参加してくれなくなりました。サニーがやる気になるように声をかけ、接する時間を増やし、何とかトレーニングに来るようになっても、採血の体勢に誘導しようとすると離れてしまう。この問題も何とかクリアして、課題を1つ1つクリアし初回より更に針に慣らし、2回目の採血に臨みましたが、やはり刺した瞬間離れていきました。ここまで1年近くかかりました。採血だけ行うわけではなく、フットケアも行っていたので、スムーズには進みませんでした。同じようなことがもう1年あり、さすがに自分が不甲斐無く心が折れそうになりました。しかし、班員や獣医師の励ましもあり、諦めることなくチャレンジすることができました。時間はかかりましたが血液検査結果が異常なしだったので、一安心です。今後は定期的に血液検査ができるようにしていきたいです。(小倉 康武)
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今年は仔ユキヒョウのフィギュアです 10月7日
「世界ユキヒョウの日」前日の10月22日(日)に、ユキヒョウイベントとして、お話会とクイズ大会を午前と午後の合計2回実施します。参加者全員にユキヒョウグッズを、そしてクイズ大会で優勝された方には、私が手作りした仔ユキヒョウのフィギュア1体をプレゼントさせていただきます(午前1体・午後1体の合計2体を準備)。さらに夏Ver.と冬Ver.にカスタマイズできるクリアケースを付属しましたので、少しばかりお楽しみいただけると思います。(フィギュア頭胴長:約20cm、ケース:20cm×20cm)詳細は後日ホームページでお知らせする予定です。皆様のイベントご参加を心よりお待ちいたしております。(企画教育係・獣医師 北川 和也)
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トビの中手骨骨折 9月28日
ケガをしたトビが動物園に運ばれてきました。右翼が下垂しており、X線検査により中手骨が骨折していることが分かりました。ケガをしてから時間があまり経っていなかったことと、傷が浅かったことが幸いして、髄内ピン(骨の中に金属の棒を入れて骨折を整復する方法)で治癒しました。ピンは骨の動揺が無いことを確認して除去しています。現在は、高さのある止まり木に留まることができるようになりました。このままリハビリが順調に進んで、雪が降る前には大空を舞えることを願っています。(千葉 友章)
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