園内ガイド

展示動物紹介

南米の森 South American Tropical Rain Forest

南米の森の写真

 「郷土の水辺」を通り抜けると、高温多湿な熱帯雨林を再現した「南米の森」を体験できます。 ここでは南米アマゾン川流域の生き物を中心に展示しています。 ゆったりとした動きの代表ナマケモノはじっくりとその居場所を探してみてください。中央の大きなケージの中をご覧いただくと、かわいい小型サルのワタボウシタマリンの生活を観察することができます。 温度や湿度の違いだけでなく、異なった環境にすむ生き物たちの姿や行動の様子をじっくりと観察してみてください。その他にアカハナグマ、は虫類ではコビトカイマン、ボアコンストリクター、マタマタ、グリーンイグアナ、 鳥類では立派な嘴のオニオオハシ、魚類ではレッドテールキャットフィッシュ、コロソマ、タイガーシャベルノーズフィッシュを展示しています。

フタユビナマケモノ Choloepus didactylus

ワタボウシタマリンの写真

外国
語の
表記
Two-toed Sloth
二趾树懒
두발가락나무늘보
分類 有毛目 フタユビナマケモノ科
分布 南アメリカ北部
保護 IUCN(LC)

 ほぼ完全な樹上性で、前肢が後肢より長く、長いかぎ爪を使って木の枝に逆さにぶら下がって生活します。 一日の半分以上眠っていて、ゆっくりした動きから「怠け者」と名付けられました。フタユビとは前肢の爪が2本で あるところからつけられました。 一日に数枚の葉を食べるだけで生きていけて、水分補給はほとんど果汁で補います。余計なエネルギーを あまり使わないように、必要最低限の食べ物、動きで効率よく生活をしていて、最もエコロジーな動物とも言われています。

フタユビナマケモノの写真 フタユビナマケモノ写真2 フタユビナマケモノの写真3

神戸どうぶつ王国からやってきた「ブラン」はとても人なつっこい性格ですが、捕まえる時は大きな犬歯をむき出して威嚇することがあるので要注意ですよ。

コビトカイマン Paleosuchus palpebrosus

グリーンイグアナの写真

外国
語の
表記
Cuvier's Dwarf Caiman
钝吻古鳄
난쟁이카이만 
分類 爬虫網 ワニ目 アリゲーター科
分布 南アメリカの北部~中部
保護 CITES(附属書Ⅱ)、IUCN(LC)

 コビトカイマンは南アメリカ大陸に生息し、 全長が170cm位にしかならない世界最小種のワニです。 夜行性であり、性格は比較的大人しく、魚や小動物を食べています。 植物や土や作った巣に卵を産み、三か月くらいで孵化します。 「キュビエムカシカイマン」という別名があり、 原始的な特徴を残しています。

グリーンイグアナの写真 グリーンイグアナの写真 グリーンイグアナの写真

愛称は「ゴメス」で、全長110cm、体重は5.4kgのオスです。 夜のうちにこっそりと陸にあがっていることがあります。

オニオオハシ Ramphastos toco

オニオオハシの写真

外国
語の
表記
Toco Toucan
鞭笞巨嘴鸟
토코투칸
分類 鳥網 キツツキ目 オオハシ科
分布 メキシコ南部から南アメリカ東部
保護 CITES(附属書Ⅱ)、IUCN(LC)

 食べ物は主として果実ですが、昆虫や両生類なども食べる雑食性の鳥です。オスもメスも黄色く目立つ、非常に大きなクチバシを持っており、その長さは20cmはあります。しかしクチバシの内部はたくさんの空気を含んだ網目構造となっているため、 大きさの割りにはとても軽く日常生活への支障はほとんどないようです。 逆にそのクチバシを使って果実の皮をむいたり、木に穴を開けたりとかなり器用にクチバシを利用しており、 自分で作った木の穴の中に巣をつくり子育てをします。

オニオオハシの写真1 オニオオハシの写真2 オニオオハシの写真3

現在はオス1羽とメス1羽を飼育展示しています。

ワタボウシタマリン Saguinus oedipus

ワタボウシタマリンの写真

外国
語の
表記
Cotton-top Tamarin
棉冠狨
솜털머리타마린
分類 霊長目 オマキザル科
分布 コロンビア北西部
保護 国際希少野生動植物種、CITES(附属書Ⅰ)、IUCN(CR)

 その名のとおり、綿帽子をかぶったような白く長い冠毛が特徴の小型のサルです。 果実や昆虫・小鳥の卵などを好んで食べ、明るい時間帯によく動き回る昼行性動物です。 家族単位の群れで樹上生活し、小鳥のような甲高い鳴き声で仲間とのコミュニケーションをとっています。

ワタボウシタマリンの赤ちゃんの写真 タマリンの赤ちゃんにミルクを与えている写真 ミルクを飲んでいるタマリンの赤ちゃんの写真

現在、繁殖個体(自然繁殖と人工繁殖に成功しています)の展示も行っています。

アカハナグマ Nasua nasua

アカハナグマの写真

外国
語の
表記
Ring-tailed Coati
南豿
빨강곰의 일종
分類 食肉目 アライグマ科
分布 南アメリカ中央部
保護 IUCN(LC)

 アカハナグマはアライグマの仲間で、果実・小鳥・小動物・昆虫などなんでも食べる雑食性の動物です。細長い鼻と縞々模様の長い尾が特徴的です。
 実は開園当時に展示していた全身茶褐色の個体や、 現在展示している全身クリーム色の個体など毛色に違いのあるものがいます。
 南米の平野部から高地にまで生息していますが、木登りが非常に得意で、子育てをするための巣は木の上に作るのです。 当園でも上手な木登りがじっくりと観察できるように、幾つかの木の枝を組んだ遊具を設置しています。アカハナグマの愛くるしい、そして器用な動きを観察してみて下さい。

アカハナグマ親子の写真1 アカハナグマ親子の写真2 アカハナグマ尻尾の写真

現在オス1頭(チャスケ)と、メス1頭(ソラ)を飼育展示しています。

ボアコンストリクター Boa constrictor

アカハナグマの写真

外国
語の
表記
Red Tailed Boa
紅尾蚺
보아
分類 爬虫綱 有鱗目 ボア科
分布 北アメリカ南部・南アメリカ
保護 CITES(附属書Ⅱ・亜種アルゼンチンボアは附属書Ⅰ)

 全長は3メートル位まで成長し、最大で5メートル以上という記録もあります。夜行性であり、小鳥や小型哺乳類・爬虫類などを捕まえて食べます。毒はなく、獲物に飛びついて噛みつき、身体全体で締め付けて窒息死させてから丸飲みします。幼い頃は木の上での生活時間が長いようですが、成長するにつれて地表近くで生活するようになります。胎生であり、お母さんのお腹の中で卵を孵化させ、小さなヘビとして赤ちゃんを産みます。また尾付近の模様が茶褐色であるためアカオボア(赤尾ボア)という別名もあります。

アカハナグマ親子の写真1 アカハナグマ親子の写真2 アカハナグマ尻尾の写真

メスの「エリー」は2005年には体重は140グラム程度でしたが、現在では21000グラム(21キログラム)・全長も3メートルを超え、胴回りも太い部分では30センチメートルを超える位まで大きくなりました。

グリーンイグアナ Iguana iguana

グリーンイグアナの写真

外国
語の
表記
Green Iguana
美洲鬣蜥
녹색이구아나  
分類 爬虫綱 有鱗目 イグアナ科
分布 北アメリカ南部~南アメリカ大陸
保護

 頭から尾の先までの全長は150cmを超え、そのおよそ2/3(約1m)が尾となります。 その見た目に似合わず、成体は主として植物の葉などを食べますが、 幼体では植物の他に生きた昆虫なども頻繁に捕食しています。幼体は全身が鮮やかな緑色をしていますが、成体になるにつれてその鮮やかな色は徐々に色あせていきます。

グリーンイグアナの写真 グリーンイグアナの写真 グリーンイグアナの写真

現在メス1頭を展示しています。写真は、以前飼育していた個体のものです。右の画像は切れた尾が再生してきたところを撮影したものです。

マタマタ Chelus fimbriatus

マタマタの写真

外国
語の
表記
Mata Mata
枯叶龟
마타마타거북
分類 爬虫綱 カメ目 ヘビクビガメ科
分布 コロンビア北西部
保護

 頭部や四肢の独特の形は、捕食者から身を守るための「擬態」であり、 まるで朽ちた落ち葉を身にまとったような不思議な形をしています。  多くの時間を水中で過ごし、陸上にあがることはほとんどありません。 動くこともあまりないのですが、食べ物である魚が近づいてきたら、 口をゆっくりと近づけて、瞬時に獲物に食いつきます。 呼吸をするときは、水底にいる状態で鼻先だけを空中に突き出して、 シュノーケルのようにして空気を取り込みます

マタマタの写真 マタマタの写真 マタマタの写真

「南米の森」の中央にある池で3頭のマタマタが生活をしています。